さよなら、グレゴリー

  • 2010/10/26(火) 00:25:18

 還暦を迎えたばかりだったグレゴリー・アイザックがロンドンで亡くなりました。死因は肺ガン。

 以前からガンを患っている話はあり、またコカイン中毒とも闘ってきたのは広く知られるところです。彼のステージはおそらく、20回近くか、ひょっとしたらそれ以上、観ています。調子の悪いときも絶好調のときもありましたが、ステージに上がる様子がおぼつかないような日でも、必ず、歌っている間に、あの独特の声の艶がきらめく瞬間があって、その度にグッと来る。

 その瞬間のために毎回、観に行っていた気がします。

 数年前のサンフェスのヴィンテージ・ナイトは最高潮で、彼に年が近いおばさまファンが絶叫、合唱しているのに囲まれていたこともありました。あの夜は、シュガー・マイノットもすばらしかったっけ。

 多くの代表曲の中で、一番好きなのがこれ。

    
 
 「ダイヤや真珠を買ってあげられる奴もいるだろう/そういうのを重視する女性もいるだろうね/でも、俺があげられるのは愛だけなんだ」

 …こう言われたら、本音ではダイヤや真珠が好きでも、「いや、愛情だけでほかは要らないです」と答えてしまうのが女というもの。それを見越したようなところを含めて、ニクい詞です。ちなみに、これが彼の出世作。

 まぁ、グレゴリーには究極の歌声という武器があったワケですが。

 日本では「アイザックス」の表記が一般的ですが、実は「アイザック」の方が正しいのです。

 もう彼の歌声が生で聴けないなんて。寂しいです。

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